われわれは、どこかの島に打ちあげられるに相違ない」。
その代わり、この船は助かりません・・・!!!」
やがて、私たちはある島に打ち上げられるでしょう。」
わたしたちは、必ずどこかの島に打ち上げられるはずです。」
だが、私たちはある島に打ち上げられるだろう」
それを舟に引き上げてから、綱で船体を巻きつけた。また、スルテスの洲に乗り上げるのを恐れ、帆をおろして流れるままにした。
わたしたちがアドリヤ海に漂ってから十四日目の夜になった時、真夜中ごろ、水夫らはどこかの陸地に近づいたように感じた。
わたしたちが、万一暗礁に乗り上げては大変だと、人々は気づかって、ともから四つのいかりを投げおろし、夜の明けるのを待ちわびていた。
わたしたちが、こうして救われてからわかったが、これはマルタと呼ばれる島であった。